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わたし

追跡「妲己のお百」海坊主編

「妲己のお百」に俄然興味が湧いてきました。

先週のブログで、此花千鳥亭の配信で旭堂小南陵さんの連続読み「妲己のお百」を追いかけ視聴している旨を書きました。そして、立川談志師匠が「妲己のお百」を口演している情報も。


「立川談志ひとり会 落語CD全集」第11集(2006年 発売:竹書房 販売:コロムビアミュージックエンタテインメント株式会社)

音源が届いたので聴いてみたところ、これが実におもしろい。1970年の公開録音で、峰吉殺しの場面です。談志師匠は不肖わたくしめ、ほぼ初体験。これが世にいう談志師匠のすごさなのかと目が覚めました。連続読みを想定していない口演なのでおもしろいところをギュギュっとまとめあげて、幽太も出して会場からはキャーという悲鳴が上がっています。

ますます「妲己のお百」を求める気持ちが高まりました。

そこで、他に何か資料はないかと探していたところ、いくつかこれは!?というものをみつけましたので、少しずつ調査を進めます。


まずは、


「江戸から東京へ」第7巻 (矢田插雲著 1981年中央公論社刊)

この本は東京の地誌、歴史をまとめた全集のようなのですが、第7巻は深川区(江東区)を扱っていて、その中に「妲己のお百と海坊主」という章を発見。

そう、海坊主って何よ!って話。

小南陵さんの連続を聴いていると、お百が悪になったのは海坊主の怨念がからだに棲みついたせい、というような一節がでてきます。

海坊主?と、頭の片隅にひっかかっりながら聴き進めていたので、この本の「妲己のお百と海坊主」という目次タイトルを見つけたとたんスワッと駆け出しました。

この本、おもしろかった!

海坊主の正体はもちろんのこと、「妲己のお百」のあらすじが紹介されていました。けっこう壮大な因縁話なのですね。

また、冒頭に「村井長庵をオスの悪党の親玉だとすれば、妲己のお百は、それメスの悪党の親玉か。」という指摘があり、膝を打ちました。「妲己のお百」峰吉殺しと「村井長庵」雨夜の裏田圃の類似性を感じていましたが、悪事を重ねて破滅へ向かっていく様が両者双璧だと昔から言われていたことなのですね。


もう少し「妲己のお百」を追いかけてみようと思います。


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