怪談物
四谷怪談
●外題:四谷怪談(よつや かいだん)
●種別:怪談物
●時代:天保の頃(1840年前後)
●場所:江戸
●主な登場人物:お岩、田宮伊右衛門、伊藤喜兵衛、秋山長兵衛
●主な内題
「お岩誕生」
「伊藤喜兵衛の死」
「妙善殺し」
「秋山長兵衛」
「伊右衛門の最期」
●メモ:鶴屋南北作による歌舞伎外題「東海道四谷怪談」は創作性や舞台演出上でのドラマチック性に富み、髪漉き、戸板返し等見どころとなる場面がある。講談の「四谷怪談」は実際に起きた事件に近しい構成となっている。
●講談散歩:新宿区四谷左門町周辺
牡丹灯籠
●牡丹灯籠(ぼたん どうろう) 作:三遊亭円朝
●種別:怪談物
●時代:江戸
●場所:江戸
●主な登場人物:萩原新三郎、お露(旗本飯島平左衛門娘)、お米(お露侍女)、山本志丈、伴蔵・お峰夫妻、白翁堂勇斎
●主な内題
「お露新三郎出逢い」
「お札はがし」
「栗橋宿」
「お峰殺し」
「関口屋ゆすり」
●メモ:下駄の音がカラーン、コローン…と聴覚も刺激する夏の定番。題名の牡丹灯籠とは、お露が持っていた当時流行の牡丹の花を模した灯籠から。
江島屋騒動
●江島屋騒動(えじまや そうどう) 作:三遊亭円朝
●種別:怪談物
●時代:江戸天保期
●場所:江戸日蔭町江島屋、下総香取郡大貫村、藤ヶ谷新田
●主な登場人物:江島屋治右衛門、江島屋番頭金兵衛、下総の母娘
●メモ:花嫁衣裳の古着、奸物(いかもの)を売られたがために悲劇にあう田舎の母娘の怨念。下総神崎の土手から身を投げた娘。原典は「鏡ケ池操松影(かがみいけ みさお の まつかげ)」であり、ここからの抜き読みとなる。別称「恨みの片袖」
真景累ケ淵
●真景累ケ淵(しんけい かさねがふち) 作:三遊亭円朝
●種別:怪談物
●時代:江戸
●場所:江戸 、下総(千葉県)
●主な登場人物:深見新左衛門、宗悦(鍼医)、深見新吉、豊志賀、お久(豊志賀稽古弟子)
●主な内題
「宗悦殺し」
「豊志賀の死」
「お久殺し」
「迷いの駕籠」
「お累の婚礼」
●メモ:一つ生まれた因縁をきっかけに、年の離れた男女の縁があやなす因果応報。うぶだった新吉が流転しながら様変わりしていく凄まじさ…。